「動物園の動物は幸せなのか?」へのベストな答えはなに?!

 

「動物園の動物は、幸せでしょうか?」
「動物園の動物と野生の動物、どちらが幸せと思いますか?」
という問題が、小学校の討論会や就職の面接などでたまに出題されます。

 

実はこの問題、簡単そうなわりには、答えに導く要素が多様です。

そのため、答えの理由とする内容から、思考力、表現力、分析力、バランス力などが判断できてしまいます。

 

そこで、どのように答えたらよいかについてまとめてみました。

 

 

正解はどちらでもOK!ただ、答えには「経験」と「情報」が必要

 

じつはこの質問には、「動物園」と答えても、「野生」と答えても正解です。ただ、その根拠となる理由を説明することが重要となります。

 

例えば、「動物園だと思います」と答えると、「なぜそう思いますか?」と聞かれます。
その時に、「うーん」と詰まってしまったり、「なんとなく」なんて答えだと、「ただしい根拠もなく判断する人」という評価になってしまいます。

 

これに正しく答えるためには、この問題について考えたことがあるという「経験」と、問題に関係する「情報」が重要となります。

 

日ごろから自分の考えをまとめる練習をし、多様な情報を収集していれば、理論武装することができます。
「動物園の方が、敵に襲われる心配がないから幸せだと思います」、「野生の方が、広い場所で自由に動き回れるので幸せだと思います」などといった、情報をもとに意見をまとめることが重要です。

 

「幸せ」や「不幸」の判断基準としてよく使われる答えいろいろ

 

その情報となる理由の、代表的なものを以下にあげてみました。

 

「幸せ」と答える代表的な理由は以下のようなものです。
・敵から襲われない
・苦労しなくても餌が手に入る
・病気やケガになる可能性が低く、獣医による治療を受けられる
・野生より長生きできる

 

反対に「不幸」と答える代表的な理由は以下です。
・狭い空間に閉じ込められ、自由がない
・常に見世物とされている
・行動の選択肢が少なく自由がない
・繁殖ができなかったり、育児放棄したりする

 

どちらも納得ですね。自分がより「そうだな」と実感できる方を選ぶと良いと思います。

なお一般的に、この質問をすると「幸せ」を選ぶ人が多いようです。しかし、動物園の飼育担当者の多くは、「動物園の環境はかわいそうなので、できるだけのことをしてあげたい」と思っているようです。

つまり、動物園の動物に関心を持ち、よく知るようになると、いろいろな問題が見えてくるようです。具体的な問題の 「常同行動」や「繁殖障害」などについては別の機会にまとめますね。

 

正解はないので、自分の経験などを組み合わせてもOK

結局、正解は動物園で飼われている動物の気持ちです。私たちは、あくまで予想するだけで、正解を決めることができません。そのため、議論や面接のやり取りの中で、話が息詰まってしまうこともあります。

 

そんな時は、自分の体験談などを差し込んだり、もっと、引いた視点での話題を挟みましょう。話題が活性化されたり、話がきれいになったりします。

例えば、「こどもの頃から家族でよく動物園に行きました。動物園での楽しい思い出がいっぱいです。動物園の動物たちも幸せだと思っていて欲しいです。」などの答えは、印象に残ります。

「テレビで、野生動物の生息地が破壊されているという番組を見ました。私たちはその環境を保護しようとすることこそが、動物たちの幸せを考えることだと思います」なども、面白い意見ですね。

 

ただこうした発言は、じゅうぶんな話が進んでからではないとおかしなコメントになります。場の流れをよく理解し、相手の意見を含めてまとめる形で発言するとよいでしょう。

 

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